知らなきゃ怖い自己処理の危険

女性が「むだ毛」と呼び嫌う体毛には、皮膚表面だけでなく、身体のあらゆる部位を守る働きがあるのは周知のことですが、日常生活を何事もなく普通に暮らしていると、その重要さに気づきにくいものです。
体毛は何も悪いことをしていないのに、「見栄えが悪い」「美しさを損なう」などという理由から、いつしかそれが煩わしいものとなり「むだ毛」と称され、嫌われるようになってしまいました。

早い人なら思春期、いや小学生の頃から意識していたのではないでしょうか。
「人生初の脱毛は、家にあった毛抜きやT字カミソリを使用した」という人も多いはずです。
これ以外にも電気シェーバーや脱毛クリームなど、様々な家庭用脱毛グッズは存在します。

ところが、このようなものを使用して自己処理で脱毛すると危険が伴うことをご存知ですか?
肌に大きな負担をかけてしまい、皮膚トラブルを招いてしまうことから、皮膚の専門家もむだ毛の自己処理には危険があると指摘していています。
皮膚科を受診しないといけなくなるケースもあるので、どのような皮膚トラブルや危険があるのか知っておく必要があります。

危険その1:湿疹など肌表面のトラブル

家庭で行うどの脱毛方法でも、肌表面を傷つけずに行うことはとても難しいです。
カミソリはむだ毛だけでなく、皮膚表面に角質までも剃り落としてしまいます。

脱毛クリームやジェル、ワックスなど皮膚表面に塗布するタイプのものは、肌に合わなければ、炎症やアレルギー症状をおこす危険があります。
炎症が起きると、皮膚表面は赤みを帯びて湿疹が出て、かゆみや痛みを伴うことがあります。
また、自己処理を繰り返すことにより、肌表面が繰り返し傷つけられてしまい、黒ずみや色素沈着してしまい、かえって見た目の美しさを損なうことになります。

危険その2:毛穴のトラブル

毛抜きを使って脱毛した場合、毛穴にかかる負担はとても大きなものになります。
「毛根から抜き取った!」という達成感と裏腹に、毛穴は大きく開いてしまって、ブツブツした跡が目立ってしまうようになるのです。
開いた毛穴からは、雑菌などが入りやすくなり、湿疹などの原因となってしまいます。

危険その3:埋没毛

自己処理の際に皮膚表面が傷つくと「かさぶた」が形成されます。
このかさぶたで毛穴が塞がれてしまい、生えてきた毛が皮膚表面に出られなくなった状態が「埋没毛」です。
埋没毛を放置すると、色素沈着や炎症をおこしてしまう場合があります。

危険その4:毛嚢炎

毛穴に小さなニキビのようなものができたら「毛嚢炎」を疑います。
細菌感染症の一種で、皮膚表面が傷ついたことにより発症します。
抗生物質を服用または塗布する必要がありますが、症状がひどい場合は皮膚切開を行うこともあります。


「キレイ」を目指して脱毛したのに、このような皮膚トラブルを起こしてしまってはいけません。
皮膚のこと、毛穴のこと、毛の生える仕組みなどが分かれば、自己処理の危険も理解できるはずです。

むだ毛が生えない毛穴を作るには…

家庭で自己処理をしていると、「この間処理したばかりなのにもう生えてきた!」ということが繰り返されます。
毛抜きで「毛根から抜き取った〜!」という喜びも束の間。毛根から抜けてもまた生えてくるのです。
毛が生えてくるのには「毛周期」というものがあります。
脱毛をするなら、この「毛周期」の仕組みを知っておかなければいけません。

毛周期ってなに?

毛周期とは、毛が生え変わるサイクルのことで、
「成長初期」⇒「成長期」⇒「成長後期」⇒「退行期」⇒「休止期」
という過程を繰り返していきます。

「成長初期」は、毛穴の奥にある毛母細胞が分裂し、毛が生え始めます。
「成長期」は、皮膚の下で成長してきた毛がさらに太く長くなり、皮膚表面にでてきます。
「成長後期」は、毛母細胞の分裂が終わって毛の成長も止まり、「退行期」には、毛根部にある「毛乳頭」から毛が離れていき、上に押し上げられ、「休止期」に入ると、押し上げられた毛が抜け落ちていきます。
このように、毛穴の奥にある「毛母細胞」がある限り、何度処理しても毛は生えてくるのです。

毛周期に合わせて脱毛することの意味

ほとんどの脱毛サロンでは、この毛周期に合わせて施術を行います。

毛周期は、部位によってそのサイクルは違ってきますが、1〜2カ月または2〜3カ月の間をあけて脱毛サロンに通うことが多く、その間隔がまさに毛が生え変わるサイクルになるのです。
そしてそれに合わせて、タイミングよく施術を行うことがとても重要です。

毛周期の過程を振り返ると分かる様に、毛母細胞が役目を終えてしまった退行期や休止期に施術をしても意味がありません。
細胞の分裂が活発な成長期にダメージを与えることで、「生えてこない毛穴」を作ることができるのです。